「AIを始めたい。でも、最初に何をすればいいのか分からない」
AIのニュースや便利な使い方を目にしても、専門用語や勉強法がたくさん出てくると、それだけで難しそうに感じるものです。何か準備をしてからでないと使えないと思い、まだ触れていない人もいるのではないでしょうか。
けれど、最初からAIの仕組みを覚えたり、複数のサービスを比べたりする必要はありません。まずは会話できる生成AIを一つ開き、身近なお願いを一度入力してみる。それが最初の一歩です。
この記事ではChatGPTを中心に、何を入力し、返ってきた答えをどう楽しめばよいかを紹介します。ChatGPT以外にも生成AIはありますが、最初は一つ使えば十分です。
AIで最初にすることは、まず1回話しかけること
生成AIは、入力した質問やお願いに合わせて、文章や画像などを作るAIです。特別な命令文は必要ありません。人に話しかけるような普通の言葉で始められます。
OpenAIのChatGPT入門ガイドでも、最初は質問、説明、アイデア出し、文章の下書きなど、簡単な会話から始める方法が案内されています。
ChatGPTには無料で使える範囲があります。無料利用では一部の機能に回数などの制限がありますが、短い質問やお願いを試すところから始められます。
無料利用で使える機能や制限は変わる場合があります。現在の内容は、OpenAI公式のChatGPT無料プランの案内で確認できます。
最初の目標は、AIを使いこなすことではありません。「普通の言葉を入力すると、答えが返ってくる」と体験するだけで十分です。
最初のお願いは「失敗しても困らないこと」にする
初めて使うときは、正解が一つに決まらず、失敗しても困らないお願いが向いています。重要な判断を任せるより、日常の小さな作業やアイデア出しから始めると、気軽に試せます。
たとえば、週末の片づけ方を考えてもらう、書いた文章を読みやすく整えてもらう、知らない言葉をやさしく説明してもらう、といったお願いです。答えが好みに合わなくても、やり直せるものを選びます。
反対に、医療や法律、お金に関わる大切な判断、会社の機密情報や個人情報を含む相談は、最初の練習には向きません。まずは内容を外へ出しても困らない題材にしましょう。
まずはこの一文を入力してみる
ここで一度、短いお願いを試してみましょう。次の一文を、そのまま入力してかまいません。
AIへ入力する質問や指示のことを「プロンプト」と呼びます。難しい書き方を覚える必要はなく、この例のように「何をしたいか」と「どんな答えが欲しいか」を普通の言葉で伝えれば大丈夫です。
答えが返ってきたら、次のように条件を一つ足してみます。
同じ会話の中で条件を足すと、最初の答えが自分向けに変わっていきます。
最初から完璧なプロンプトを作るより、返事を見て一つずつ頼み直すほうが、AIとの会話をつかみやすくなります。
便利さを感じたら、仕事や日常へ少し広げる
一度会話ができたら、次は普段の小さな作業に置き換えてみます。メールの下書き、長い文章の要点整理、旅行の持ち物の確認、夕食のアイデア出しなど、すでに自分がしていることから選ぶのがコツです。
AIが作ったものをそのまま使う必要はありません。文章の長さ、言葉の難しさ、候補数など、必要な条件を追加して自分に合う形へ近づけます。
このとき身につくのは、操作方法だけではありません。目的を伝え、返ってきた答えを確かめ、自分で選ぶこともAIを使う大切な一部です。詳しく知りたい方は、AI時代に必要な「AIを使う力」と「人間の力」もあわせて確認できます。
遊びから入ると、AIの面白さも分かる
役に立つ使い方だけでなく、少し遊んでみると、生成AIで何ができるのかを感覚的につかめます。
たとえば画像を作れる状態なら、次のように頼めます。
色や雰囲気を変えてもらうと、自分の言葉で結果が変わる面白さが分かります。
OpenAIの公式案内では、ChatGPTの画像作成は無料を含む各プランで利用できます。ただし、無料利用には画像作成などの個別の利用制限があります。詳しくはChatGPTの画像機能と無料プランの案内をご確認ください。
画像機能が表示されない、または利用上限に達している場合は、文章で物語の続きを考えてもらう、架空のお店の名前を出してもらうなど、会話だけの遊びでも十分です。
使う前に、二つだけ覚えておく
個人情報や会社の秘密は、確認せず入力しない
名前、住所、連絡先、未公開の仕事の情報などは、利用するサービスの設定や勤務先のルールを確認してから扱います。練習では、固有名詞や実際の数字を架空の内容へ置き換えると安心です。
個人向けChatGPTでは、設定によって会話内容がモデルの改善に使われる場合があります。OpenAI公式のデータ利用の案内では、「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする方法や一時チャットも説明されています。
重要な内容は、自分でも確かめる
AIは自然な文章で答えても、内容がいつも正しいとは限りません。日付、料金、制度、健康や契約に関わる情報など、判断に影響する内容は公式サイトや専門家の情報で確認します。
OpenAIの利用規約でも、出力が常に正確とは限らず、唯一の事実情報や専門家の助言の代わりとして頼らないよう案内しています。AIの答えは、確認しながら使う「たたき台」と考えましょう。
今日の一歩
中盤の入力例で会話の感覚をつかんだら、今度は自分が普段している小さな作業へ置き換えます。ChatGPTなど会話できる生成AIを一つ開き、今日することの中から、失敗しても困らない作業を一つだけ選んでください。
「何をしたいか」と「どんな形で答えてほしいか」を一文で伝えます。
返事を読んだら、自分に必要な条件を一つだけ加えます。
最初の答えより自分に合う内容へ変われば、それが小さな成功体験です。
うまい指示を書くことより、まず話しかけ、返事を見て、もう一度頼んでみること。AIの始め方は、それくらい小さくて大丈夫です。
